団地の秋　　横浜市南区南永田団地

南区の永田町の西南の端には大きな谷があった。その窪んだ地形からだろう「永田町字大久保」であった。そこを一九七〇年代に住宅公団が開発、南永田団地となった。昔、住んでいた所だ。 　谷間で風が遮られる利点もあり、木々は高く聳えている。 　その欅の巨木も北側から紅葉が始まっていた。 　落ち葉が池の端に吹き寄せられていた。小さな魚が泳ぐ。何匹かの魚がまとまって泳ぐと、丸い波紋が移動して行った。 　小さな人口の池だが、最近では白鷺が来たり、カワセミも来るという。 　午後になると学校から帰った小学生達の遊ぶ声が聞こえる。