本牧の船溜まり　　　神奈川県横浜市中区新山下3丁目   2020年6月


　本牧埠頭Ａ突堤に船溜まりがある。ヨットやレジャー用のモーターボートが停泊している一方、大きな艀(はしけ)も。
　貨物のコンテナ化で艀の出番はなくなっていたと思っていたら、曳船に引かれ貨物満載の艀が入ってきた。
　コンテナに入りきらない大きな輸出用プラント機器を扱ったり、飼料穀物のサイロがいっぱいの時、一時的に倉庫の役割をしているとか・・・。
　一九七〇年頃は艀輸送の黄金時代。横浜港で一七〇〇隻の艀が稼働。沖の船から艀で運ばれた貨物を沖仲仕が担いで下ろした。学生のアルバイトはウオッチマン。担いだ荷物を掠(かす)めないように見張る。学生の腕力で取り締まれる訳は無く、ただ、親方に知らせるだけ。そんな事を思い出した。
　梅雨の初めの驟雨。遠くが煙っていました。
　艀は過去の遺物とばかり思っていました。それにしては船溜まりにも、その周辺にも、目の前の山下埠頭にも沢山の艀が泊まっていると不思議に思っていました。
　そんな所に、曳船に艀が引かれて入って来たのです。調べると現代の艀の使われ方が分かってきました。
　なお、ウオッチマンの話は私の経験ではなく、学友の経験です。