真鶴港
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伊豆半島の根本から南東にむかって真鶴半島が相模湾に延びている。その真鶴半島の中程の東側、真鶴港に面した海べりに「魚座」がある。一階は海産物の市場で二階は町営食堂だ。 その魚座から向いを眺めた。 山には温暖な地だからだろうか、松などの常緑樹が多い。真鶴の漁民は山の木を大切にする。木々があるから魚が寄ってくるのだ。 険しい山が海岸に迫る。猫の額のような狭い平地に造船所がある。 この日、修理中の船はなかった。修理の船が来れば、今、引き上げられている茶色の台車を滑り降ろし、それに船を乗せて引っ張り上げて作業するのだ。 波が荒い中、鴎が海面近くを、上空を鳶が飛んでいた。 |