安針塚　　　三浦按針の墓標　　神奈川県横須賀市塚山公園　　2021年9月


　十六世紀、ヨーロッパから極東へは地球を東回り、大西洋、インド洋を回る航路をスペインが支配。一方、オランダは西回り、大西洋、マゼラン海峡、太平洋を経る航路を目指した。その船の航海士が英国人ウイリアム･アダムス。苦難の末に一六〇〇年、今の大分県の臼杵に漂着した。
　それを聞いたカトリックのイエズス会はアダムスらの処刑を主張。しかし、家康はアダムスの話す、ヨーロッパ諸国の対立、西回り航路の開拓という航海の目的等に耳を傾けた。
　家康はアダムスを二五〇石の旗本として取り立て三浦半島の逸見に領地を与え、三浦按針と名のらせた。
　彼は江戸の商人の娘と結婚。息子のジョセフは遺言によりこの地に墓標を建てた。