高幡不動
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梅雨の晴れ間、写生会で高幡不動を訪れた。平安時代初期創建の古刹だ。 紫陽花祭りで平日なのに沢山の人々で賑わっていた。他の数組の写生会が紫陽花の前を占領。僅かに大日堂の前、大きな山紫陽花が枝を垂れていた。 小学校五年頃、遠足で平山城址公園駅から、野猿峠を歩き、この高幡不動に下ってきた。当時は駅からいきなり田畑。多摩動物園も無く、緑豊かな尾根で弁当を開いた。 二百人余りの小学生の賑やかな隊列に野猿は姿を現さなかった。 入口の仁王門で、先生が小咄。 「昔泥棒が入った。仁王さんが見つけ、大きな足で踏みつけた。堪らず泥棒が屁をこいた。そこで仁王さんが『これはにおう』・・・」 |