吉浦漁港    広島県呉市

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 呉市の市街地から山一つ隔てた所に故郷「吉浦」がある。戦前、軍港「呉」を避けた瀬戸内航路の商船で賑わった。今は定期航路も無い小さな漁港だ。
 波が静かで、魚の豊富な瀬戸内海。漁に大きな船は要らないのだろう。小さな魚船が沢山停泊していた。
 瀬戸内海は潮の干満の差が大きい。昔、岸壁は階段のような「雁木」になっていた。三、四十年前、改修された。
 この絵を描いた時は引き潮で海面が大きく下がっていた。そんな時でも船に乗れるよう梯子がいくつも設けてあった。
 下水道の普及で海はとてもきれいになった。海鵜が一羽泳いでいた。いったん潜ると、なかなか出て来ない。